第4回 演奏曲解説 その2 鳥獣人物戯画 前奏曲編

アクセスいただきありがとうございます。
赤木俊祐サクソフォンリサイタルvol.2 ファーストノート集、4回目になります。

今回は、前回に引き続き佐藤信人作曲の「鳥獣人物戯画」について紹介したいと思います。

20160703recitalチラシ表

今回は、佐藤さんにお話を伺ってきたので、(ほぼ)そのまま載せていきたいと思います。

赤木「よろしくおねがいします。早速ですが、この鳥獣人物戯画を作曲されたのは、関ヶ原の戦いと同じく、美術館の展示で実物を見て作曲されたと伺ってますが。」

佐藤「そうですね、2015年にあった東京国立博物館の特別展に行って、実物から触発されて
作曲しました。ちょうど今頃の時期だったと思います。」

※ 特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」のリンクです、昔のものですが一部サンプルも
見られます→

赤木「曲はどなたかの委嘱がきっかけで?」

佐藤「井澤さんの委嘱でした。テーマの指定は無かったのですが、ちょうどそのころ展示を見に行っていたので、そのまま作曲しました。」

赤木「なるほど。曲は前奏曲・甲巻(こうのまき)・乙巻(おつのまき)・丙巻(へいのまき)・丁巻(ていのまき)の5楽章からなりますが、前奏曲以外はそのまま鳥獣人物戯画にもあります。各楽章が各巻物のイメージで書かれているのでしょうか。」

佐藤「はい。前奏曲は見る前の準備というか、いきなり曲に入るよりその方が良いかなと思
って書きました。「展覧会の絵」のプロムナードのようなイメージですね。」

赤木「実物の巻物は、巻物というだけあって、とても横に長いのですよね。具体的に巻物のこの部分が曲のココになります、というような感じになっているんですか?」

佐藤「あ、そうでないですね。ある点にズバリ当てはめて作曲しているわけではなくて、あのときの印象はこうだったとか、巻物全体のテーマとか、書かれている様子や技法なんかに注目して書きました。」

赤木「実際に見た感じで」

佐藤「そうです、そうです」

・・・

まだまだ続きますが、また次回。
今回の演奏は鳥獣人物戯画の前奏曲です。少し前になりますが、こちらも某公開講座より。
演奏は、今回のリサイタルメンバーです。