こんにちは。
今回はクラシックや吹奏楽などで使うサックスのマウスピースの選び方について紹介したいと思います。
内容は中・上級者向けで「選びたいマウスピースのメーカーや型番がある程度決まっている人」向けの内容です。
気合を入れて、今までの数々の失敗と成功を元にまとめてますので、お試しあれ!
目次
決意するその前に
マウスピースを新しくしよう!とか、違うやつにしよう!と思ったら、
- 楽器の調整はできているか
- いつも使っているリードが古くなっていないか
を先に確認するようにしましょう。
調子が悪くて、マウスピースのせいかな?と感じたら、その他の理由を先に確認すると本当に交換するべきかがわかります。
マウスピースは安い買い物ではないですし、これで良くなった場合は明日からすぐに楽しく練習できます。
調整やリードの状態が確認できたら次に進みます。
選びにいく前にすること
では選びに行こう!となったら、お店に選定の予約の電話をします。
予約はなくても対応してもらえると思いますが、同じマウスピースを選定している人がいる場合や試奏室がつかえない場合がありますので、電話をしておくと確実です。
楽器屋さんによっては試奏を受け付けていないところもありますので、行ったのにやってなかった!ということの防止にもなります。
予約の方法はお店によっても違いますが、「サックスのマウスピースを選びたいのですが」と伝えると、だいたい次のようなことを聞かれます。
- 選定をする日時
- マウスピースの型番
- 自分の名前と連絡先
ですので、電話をする前に決めておきましょう。
土日などの場合、希望の時間に予約が取れないことがありますので、候補日時は複数用意しておくと良いと思います。
(型番については後日まとめます)
選定当日の持ち物
日時が決まった、型番も決まった!となったら当日を待つだけですが、当日は楽器の他に次のものを持っていきます。
- いつものマウスピースとリガチャー
- 普段使ってるリード
- 同じ硬さの新品のリード
- チューナー
- (あれば)いつも使ってるプラスチックのリガチャー
- (あれば)皮か紐のリガチャー
(あれば)のものはどちらでも大丈夫です。
選びたいマウスピースがいつもの物と違う場合、リガチャーが合わない・入らないということがありますので、それにあったリガチャーか、皮か紐のリガチャーがあると安心です。
いよいよ選定
それでは、いよいよ選定です。
お店で自分の名前を告げて、試奏室に入ります。店員さんがマウスピースを持ってきてくれて・・・という感じで進みます。
楽器を出す前に
試奏室に入ったら楽器を出す前に、選定するマウスピースの確認をします。
チェック項目は主に2点です。
- 傷のチェック
- 製造者?のマーク
傷は「マウスピースの先端の部分」「リードと接する部分」を確認します。
傷があったら絶対ダメ!とまでは言いませんが、注意が必要です。在庫がたくさんある店舗の場合は(申し訳ないですが)私の場合、選定から外します。
製造者?のマークは、マウスピースによって印がついているので、それでまとめます。
絶対にあるのかどうか、あのマークをなんて呼んだら良いのかわからなかったので、参考までに。
楽器を出す
ようやく楽器を出すところまできました。
新しいマウスピースを吹きたい気持ちを抑えつつ、まずはいつものマウスピース、いつものリードで、いつものように音出しをしましょう。
「店員や他のお客さんに聞かれて恥ずかしい」とかあるかもしれませんが、大丈夫です。誰も覚えていない・・・でしょう、きっと!
リードの調子も整ったらいよいよ選定に入ります
選定する
「選定はスピードが命」だと私は思います。
雑にしろと言っている訳ではなく「たくさん吹いた結果よくわからなくなる」というのを防止するためです。
リードがいつもの位置に取り付けられているのをしっかり確認してください。
新しいマウスピース、、いよいよ吹きます。
吹く時間は1本10秒!!
…はちょっと大げさですが、そのくらい大丈夫です。
パッと吹いて「良い」と思ったものだけを残して、どんどん吹き進めていきます。
私の場合、中音域のロングトーン、音階、アルペジオを短い時間で吹いて次々進めます。
マークで分けたものはそのマークから一本だけ吹きます。
同じマークの物は性格が似ているので、心を鬼にて1本だけ。細かく選ぶのはその1本がよかった場合のみにします。
さらに選ぶ
良いと思ったものが数本あった場合は、そこからさらに選びます。
最初に吹いたやつに戻って、今度は
- チューニング
- 最初に吹いた時と同じことを吹く
- 新しいリードで吹く
をセットで行います。今回はチューニングをしっかりして、入れ具合や音程の確認をします。
最初よりは時間をかけて大丈夫ですが、それでも私の場合は30秒〜1分も吹かないです。
そしてまた良いなと思ったものを残します。マーク分けしたものはこの段階で吹いても良いでしょう。
決断の時
長かった選定も、この段階までに残るのは2〜3本だと思います。いよいよ決断の時です 。
どれを買っても大丈夫でしょうが、
- より音が出しやすいもの(素直に出るもの)
- 音色の良いもの
を選ぶと良いでしょう。
どちらも兼ね備わっているのがあれば万々歳ですが、選ぶとするなら音色よりも音の出しやすさを優先するのがポイントです。
購入して楽しく練習する
良いマウスピースが手に入ると練習にも精が出ます。当分の間は「マウスピースが新しい!」というだけでも、やる気十分。楽しく練習できると思います。
その他のいろいろ
もし良いのがなかったら
良いものが見つからなかった場合、今回はすっぱり諦めることをオススメします。
お店の人にも「すみません、思うのがなかったので」と正直に言っても無下にされることはないと思います。私もたまにやります。
選定品について
もし、いつも使ってるマウスピースが決まっているなら、プロの選定したものを買うのも良いと思います。
お店によってはすでに選定された品が売っている場合もありますし、直接お願いする方法もあります。
お金と時間は余分にかかりますが、ほとんどのプレイヤーは引き受けてくれると思いますし、憧れの奏者に選んでもらえた場合、それもまたモチベーションに繋がるでしょう。
レッスンに通っている人の場合は先生にお願いするのが確実かもしれません。
私も自分の生徒さんのものを選定させてもらうことがありますが、その場合は今回紹介した方法よりも、もう手の込んだ方法で選ぶことができます。
使用楽器、リード、リガチャー、経験年数などがわかりますし、普段からコミュニケーションして目標や出したい音がわかるので、なるべくそれにあったものをお渡ししたいと思っています。
マウスピース選びに失敗したら
これははっきりお伝えしておかなければ行けませんが…
長々と選び方を紹介しましたが、それでも失敗することはあります!
マウスピースの選定は時間も限られていますし、「このマウスピースを使ったら、こんな音が出るかな」とか「こんなことがしたいな」とかの変身願望がどうしてもついてくるからだと私は思います。
失敗しても、今はダメだけどいつか使える日が来る…と信じて置いておくか、もしくは次に選ぶときの参考に吹くこともできます。
(売って資金の足しにすることもできますが、私は試したことがないので、なんとも言えません)
最後に
マウスピースは出会いのものですし、選定の上達にはある程度の出資が必要だと思います。
ですが、最近のものは昔に比べるとはるかに精度が高く、どのマウスピースもある程度のクオリティになっていると思います。
技術の進歩の早さに驚くとともに、もしかしたらそう遠くない未来に「骨格に合わせたオーダーメイドのマウスピース」とかが現れるかもしれませんね。
今の所は選定するしかないので、成功も失敗も楽しみつつ、良いマウスピースライフをお過ごしください。
それでは!