第5回 演奏曲解説 その3 鳥獣人物戯画 甲編

アクセスいただきありがとうございます。
赤木俊祐サクソフォンリサイタルvol.2 ファーストノート集、5回目です。

前回に引き続き、佐藤信人作曲の「鳥獣人物戯画」について紹介したいと思います。

20160703recitalチラシ表

今回は第1曲の「甲巻(こうのまき)」についてです。

・・・前回に続いて

赤木「前奏曲以外のものについても聞いていっていいですか?」

佐藤「はい」

赤木「順番に甲巻から、お願いします」

佐藤「そうですね、実はこの曲はある曲を参考にして書いたんです」

赤木「何でしょう」

佐藤「クレストンのソナタです」
※正式にはポール・クレストン作曲のサクソフォンとピアノのためのソナタ
ここでは特に1楽章を指して、話をしています。
サクソフォンの名曲で、リズムとその記譜法が特徴的。
最重要レパートリーの一つ(と私は思ってます)
余談ですが、私が初めてピアノ付きでクラシックの作品を演奏したのがこの曲。
非常に苦戦した思い出があります。可能であれば後日アップします。

赤木「まさかの。笑」

佐藤「あの曲好きなんです。笑
曲のカツカツした動きが動物的で、甲巻にも動物が多く出てくるので少し参考にしました」

赤木「甲巻自体は、たぶん鳥獣戯画ときいてパッと思いつくやつですよね」

佐藤「一番有名で教科書などにも載ってたんじゃないかと思います。動物がたくさん出て
きて、蛙やら兎やらが、相撲したり、的あてしたり、追いかけっこしたりしてるんですが、それが競い合っているように見えたので、曲中でもソプラノとアルトで表現できたら…と」

赤木「2本の掛け合いとかで?」

佐藤「そうですね、あとは一方が長い音符を吹いてるときに、一方が細かく動いたり。同じ動きが役割をかえて登場したりですね。」

佐藤「あとは可愛らしさでしょうか。登場する動物が小柄なものが多く、絵柄もそうですし、ストーリーもコミカルだと思います。」

・・・

今回もこのあたりで、演奏を聴いていただけたらと思います。
思いのほか書くことが多く、甲巻・乙巻はまとめて一回でと思っていたのですが、次回に持ち越しになります。
もうしばらくお待ちください。